自分が変われば「世界」も変わる

「無力感」に人生を乗っ取られるな

社会問題や国際的事件に直面すると、自分がいかに無力で、役に立たない人間かを痛感することがある。たとえば、暴力犯罪、膨大な財政赤字、金融機関の破綻、貧困者の増大、地球温暖化、絶滅していく動植物ー問題は山積みだ。こうした自分の手には負えない問題を前にすると、自分に変化を起こそうという意欲も萎え、「やるだけ無駄」という無力感に襲われる。こうした無力感ほど、人から行動力を奪うものはなく、自分の人生を変えるにせよ、他人を助けるために行動を起こすにせよ、それを阻む最大の障害になる。

しかし、あなたには自分の思考、感情、行動をコントロールする力がある。それを鍛える練習を行なうことによって得た戦略、そして自分らしさによって、「自分の運命を決めるのは自分しかない」という確信が、目覚めるだろう。

運命を形成する巨大な力は「決断」だ。何に注目するか、それにどのような意味づけをし、どんな行動を取るかといった「決断」が、現在とこれからの「人生の質」を左右する。これは、コミュニティや国家においても全く同じだ。私たちの子どもたち、そのまた子どもの世代の「人生の質」は、目の前の問題(薬物乱用、貿易不均衡、教育問題)に私たちがどう対応するか、どんな決断を下すかで全く違ったものになる。

”目先の苦労”を避けて問題を「先送り」にしていないか

うまくいかない現実に固執していると、「結果」にばかり目を奪われ、「原因」を見逃してしまう。一人ひとりが下す日々の小さな決断が、社会全体の運命を形成していくという事実に気づくことができない。

何かを決断すれば、必ず結果が付いてくることを忘れてはならない。自分で何も考えず、なりゆきにまかせにして、なんとなく物事を決めていると、結果がどうなるかなど考えもしないまま行動を起こすことになり、一番厄介な問題をかえって長引かせてしまうことになる。目先の苦労をさけるために問題を先送りにし、結局事態を悪化させてしまうのだ。

毎日の”小さな決断と行動”ですべてが決まる

困難な問題の解決には、超人的な行動が必要だという考えほど、事実とかけ離れた考えはない。人生は積み重ねだ。人生で経験するあらゆる結果は、個人、家族コミュニティ、社会、そして、人類として下した小さな決断がいくつも積み重なって生まれたものだ。

人生の成功や失敗は、大地を揺さぶるような大変動や大英断の結果のようにみえることもあるが、決してそうではない。それどころか、成功も失敗も、あなたの毎日の小さな決断と行動の結果なのである。同様に、私たち一人ひとりの毎日の責任ある決断や行動が、社会的弱者の救済や自然環境の保護などの問題を解決へと導くだろう。あなた自身の運命はもちろん、この世界の運命を大きく変えていくには、絶え間なく、終わる間もなく、終わることのない改善を目指して突き進むしかない。それが継続的な変化を起こす唯一の方法である。

「力強い炎も、小さな火花から始まる」-ダンテ(イタリア文学最大の詩人)