人生が”混乱”する理由

「自分はこういう人間である」と信じている自己愛と

矛盾した行動を続けていれば、

「アイデンティティ・クライシス」を引き起こす。

アイデンティティ・クライシスとは、自己喪失のことで、

もう少し詳しく話すと、「自分は何なのか」

「自分にはこの社会で生きていく能力があるのか」

という疑問とぶつかり、心理的な危機状況に陥る状態のこと。

ひとたび、アイデンティティ・クライシスに襲われれば、

人は混乱し、それまでの信念にも疑問をもつようになる。

世界がひっくり返り、激しい苦痛を経験する。

これが、「中年の危機」を迎えている人に起こっていることだ。

こういう人は自分を若いと思っていて、

たとえば、一定の年齢に達したこと、

友人の何気ないひと言や白髪などに大きな恐怖を覚える。

そして、これまでのアイデンティティを

何とか維持しようと絶望的な努力を重ね、

スポーツカーを買ったり、

髪型を変えたり、

離婚したり、

転職したりと、

自分の若さを証明するために、

様々なことをする。

もし、自分の本当のアイデンティティをしっかり把握していれば、

こうした危機を経験することはない。

アイデンティティが年齢や外見といった「変化が避けられないもの」に依存していると、

苦しむのは目に見えている。

しかし、もし「自分は何者であるか」の認識に幅を持たせておけば、

こうした危機にさらされることはない。

要するに、あなたは何者なのか?

を明確に定義しない限り、

あなたの行動、

そして運命は変わらないということだ。

では、自分はいったい何者なのか、

少し時間を使って考えてほしい。

あなたは何者なのか。

自分自身を定義する方法はいくらでもある。

たとえば、

精神状態(恋をしている、落ち着いている、緊張している)

職業(弁護士、医者、牧師)

肩書き(取締役副社長)

年収(百万長者)

役割(母親、長男)

行動(ギャンブラー)

所有物(BMWに乗っている)

比喩(お山の大将)

フィードバック(役立たず、特別)

信仰(ユダヤ教徒、キリスト教、仏教)

見た目(美人、醜い、年寄)

業績(ミスコンテストで優勝)

過去の出来事(敗北者)

などなど、、、

友人や同僚のアイデンティティから影響を受けることも多い。

あなたの友人をよく観察してみよう。

彼らがどんな人間かは、

あなたが自分自身をどう思っているかが、

色濃く反映されていないだろうか?

そういうイメージを持っているから、

反映されているのかもしれないが、、、

もし、自分の友人がとても愛情深く、繊細なら、

あなた自身も彼らによく似たアイデンティティを持っている可能性が高い。

過去、現在、未来のうち、

どの時間枠で自分のアイデンティティを定義するかも非常に重要だ。

あなたは、過去、現在、未来のうち、

どの時期に注目して自分という人間を定義しているだろうか。

数年前まで、

私の過去と現在には、

あまり見るべきものがなかった。

そこで、私は自身のアイデンティティと、

自分が思い描く”未来の姿”とを意識的にあ融合させた。

その後、ようやく、

今ある自分としての人生が始まった。

自分を”深堀り”していく

「あなたは何者か」 という質問には、

リラックスして、心配ごともなく、

関心を持って答えることが重要である。

この本をザッと飛ばし読みしていたり、

気が散っていたりすると、

あなたが必要としている答えは得られない。

さぁ、ゆっくりと深呼吸しよう。

恐怖ではなく、興味を持つこと。

不安を取り除き、完璧を求めず、

何か特別なものを発見しようとしない。

とにかく無心で自分に問いかける。

「私は何者なのか?」

答えを書き留め、また同じ質問をする。

そのたびに頭に浮かんだことを書き留め、

どんどん深く掘り下げていく。

最終的に、

最も根本的な信念に行き着くまで、

自分自身を描写してみること。

あんたは自分をどのように定義するか。

自分という人間の本質は何か。

自分自身を表現するのに、

どのようなたとえを用いるか。

自分はどのような役割を演じているか。

好奇心旺盛な状態ではなく、

恐怖心や不安、ためらいがあると、

自分のアイデンティティを的確に把握できない。

しかし、落ち着いて、

精神状態を整えれば、示唆に富んだ答えを得られるだろう。

そして、その答えが、

「あなたが今、求めているもの」であることを願う。

これが出来れば、見る世界はもっと広く、

心に余裕がもてるだろう。